乱視度数の一覧の見方と選び方を徹底解説

乱視とは角膜や水晶体の形が不均一になり、そのため光が網膜の一点に正確に集まらず、視界がぼやけたり二重に見えたりする視力の異常の一種です。

例えば、まっすぐな線が曲がって見えたり、文字がにじんで見えるといった症状が現れることがあります。

こうした視覚の歪みを補正するために矯正器具としてメガネやコンタクトレンズがありますが、乱視が進行している場合メガネでは対応が難しく、コンタクトレンズを勧められることが多いです。

乱視の矯正の仕組みを簡単に説明すると、レンズを角膜や水晶体の歪みと逆向きに歪ませ、結果的に歪みを相殺し正しく見えるようにしています。

しかしメガネのレンズの場合、中心位置はただしく矯正できても、周辺部はレンズの性質上中心部と矯正度数にわずかな差ができてしまいます。

乱視度数が弱い場合はあまり気にせず使えますが、必要な矯正が強くなるほど周辺部と中心部の差異は大きくなります。

このため、乱視ではコンタクトレンズのほうがクリアな視界を得られやすいのです。コンタクトレンズは直接目に装着するため、周辺部というものが存在せず、視界全体をクリアに保つことができます。

実際にコンタクトレンズを購入する際には、事前に眼科の検査を受けて処方箋をもらい、その数値を基に自分にあったものを購入することになります。

しかし乱視度数は複数の数値があり、さらに遠視や近視と併発することも珍しくなく、処方箋に表示される数値の項目が多くなります。このため初めて矯正器具を購入する人には少々複雑に感じられる要因になっています。

ですが、乱視度数表記の仕組みを理解すれば、決して難しいものではありません。この記事では乱視度数の意味について詳しくお話していきます。

乱視度数が記載された処方箋には、「CYL（シリンダー）」と「AX（アクシス）」という2つの項目があり、これが乱視を補正するための主要な情報です。

簡単に言うと、「CYL＝見えにくさの割合」「AX＝見え方の歪みの方向」です。

CYLは乱視の強さを示す数値で、通常は「-0.75」「-1.25」など、マイナスで表されます。数値が大きいほど、乱視度数が強いことを意味します。

一方、AXは角膜のゆがみがどの方向に向かっているかを示す角度で、0°から180°の範囲で表示されます。例えば、「AX：90°」は垂直方向に乱視があることを意味し、「AX：180°」であれば水平方向ということになります。

これらの項目は、近視や遠視の度数であるSPH（スフィア）と組み合わせて、1つのレンズ処方となります。

たとえば、「SPH：-3.00 / CYL：-1.00 / AX：180」という形です。このような処方を見ると、最初は戸惑うかもしれませんが、それぞれの意味がわかれば難しくありません。

乱視度数から進行具合を把握するには、CYLの数値を確認するのがもっとも簡単です。例として、一般的な乱視度数の目安一覧を挙げていきます。

CYLが「-0.25」であれば非常に軽度、「-0.50」で軽度、「-0.75」で中程度とされ、コンタクトを検討する必要が出てくるのは「-0.75」以上のケースが多いです。

-1.00や-1.25になると、視界への影響も大きく、日常生活にも支障が出てくる可能性があります。-1.50を超えると「強い」とされ、-2.00以上になると「重度」に分類されます。

次にアクシス（AX）ですが、この数値は角膜の歪みの方向によって個人差が大きく、0°～180°の中であらゆる角度が存在します。

主な方向としては、0°と180°が水平、90°が垂直、45°や135°などが斜め方向に相当します。AXは非常に繊細な要素であるため、専門的な検査機器を用いた眼科での測定が不可欠です。

自分の乱視度数や方向が分かったら、次はレンズ選びです。選ぶ際には、まず処方箋に記載された数値を正しく反映した製品を選ぶ必要があります。

製品によってピッタリ同じものが見つからないという場合は、商品ごとに記載されている対応乱視度数一覧を参照し近いものを選ぶようにしてください。

メーカーごとにレンズの素材や形状、装着感などが異なるため、製品一覧を比較し、自分に合ったものを探すことが大切です。

特に初めて乱視用コンタクトを使用する方は、口コミや眼科医のアドバイスも参考にしながら選びましょう。

実際に試してみないとわからないことも多いため、装用テストが可能な眼科や実店舗での購入をおすすめします。実店舗では処方箋をスタッフに渡して候補を絞ってもらうことができるのも利点です。

処方箋をもとにネットで購入することもできますが、その場合はページ上にある乱視度数一覧から自身で正確な数値を選択する必要があります。

どうしても似たような数字が並ぶことになるので、一覧の中から選び間違えていないかなど慎重に確認することを心がけてください。

また稀に悪質な通販サイトもあるので、保証制度がある信頼できる店舗を利用することも重要です。

乱視度数に対応したトーリックレンズは非常に繊細なバランスで見え方を補正しているため、間違った度数や不適切な製品を選ぶと、かえって視力が悪化したり、頭痛や目の疲れの原因になることもあります。

また、正しいものを使用していても、目に直接装着する器具である関係上、長時間使用していると目が疲れやすくなります。

目薬などで潤いを補填したり、外した後はしっかりと目を休ませることを意識してください。また、目の疲れを解消するための工夫のひとつとして、眼精疲労サロン「目リライト」もおすすめです。

「目リライト」では目の周辺にある深層筋肉である毛様体筋を適度に刺激し、血行促進とコリをほぐすことによって、効果的に眼精疲労を解消させることができます。

目の疲れをしっかり取ることは視力の維持や向上にも有効なので、定期的に通うことでこれ以上の視力低下を防ぐことにもつながります。

「目リライト」はwebサイトから簡単に予約できますので、まずは気軽に一度試してみてはどうでしょうか。